東京都教育者モラロジー研究会2020
■モラロジーとは
モラロジーとは、道徳科学の意で、モラル(道徳)とロジー(学問)からなる学術名称です。法学博士・廣池千九郎が大正15(1926)年に著した『新科学モラロジーを確立するための最初の試みとしての道徳科学の論文』(道徳実行の効果を科学的に証明し、世界における諸聖人の実行した道徳の性質およびその効果を説明した学術書)を基に、あまねく道徳およびこれに関係する諸科学の原理を探究し、道徳が人類の幸福や世界の平和を実現する基礎であることを科学的・学問的に証明していく総合人間学です。
■モラロジー教育で育む3つの心
①「感謝の心」
大自然の恵み、また家庭や国の恩恵などに対する感謝
の心は、自分の命はもちろん、あらゆる命を大切にする
尊厳性を育みます。そして、恩返しをしたり社会や世界
に貢献したりしていく勇気を育てます。
②「思いやりの心」
相手の立場に立って考えることのできる思いやりの
心は、人の喜びや悲しみ・痛みへの共感性を育みます。
そして自分を反省したり、相手を許す謙虚さや周囲に
奉仕する深い優しさを育てます。
③「自立の心」
夢や志に向かって、主体性をい持って生きようとす
る自立の心は、家庭人、社会人、また国民としての責
任感や使命感を育みます。そして地域や国際社会に目
を向けていくたくましさを育てます。
■公益財団法人 モラロジー道徳教育財団
正式名称は「公益財団法人 モラロジー道徳教育財団」、代表者は、廣池幹堂(ひろいけ もとたか)です。
大正15(1926)年に創立、道徳の科学的・学問的研究と、道徳に基づく社会教育・学校教育を推進平成22年には内閣府より公益財団法人の認定を受けています。
千葉県柏市に所在し、47.2万平方メートル(東京ドーム約10個分)の敷地内には、財団の本部機能を有する総合本館のほか、道徳を学び研究できるセミナーハウスや講堂などの施設、レストラン、サービス付き高齢者向け住宅なども完備しています。全国3か所に研修・宿泊施設として生涯学習センター、5か所に記念館・講堂、国内12ブロックにそれぞれ出張所を構え、全都道府県の主要都市を中心に約500か所にモラロジー事務所を設置しています。
海外にも関連法人が5か国(ブラジル・台湾・アメリカ・韓国・ナイジェリア)に、ベトナムやフィリピン等でも研修会や講演会などが地元の方々の手によって開催されています。
また、柏の同キャンパス内には関連法人として学校法人廣池学園(麗澤大学、麗澤中学・高等学校など)があり、モラロジー(道徳科学)に基づく学校教育を展開しています。